ベネズエラ
国旗のデザインの由来
ベネズエラの国旗は、コロンビア🇨🇴やエクアドル🇪🇨とよく似た黄・青・赤の横三色旗で、中央には白い8つの星がアーチ状に並べられ、左上部に国章が置かれています。
黄色は黄金に富む新大陸、赤は勇気と独立闘争で流された血、青は大西洋(またはカリブ海)をあらわします。
この旗の原型は、1806年に独立運動家のフランシスコ・デ・ミランダによって考案された「ミランダ旗」です。ミランダ将軍が掲げた黄・青・赤の配色の三色旗は、1811年にベネズエラの国旗となり、のちにコロンビアとエクアドルを加えたグラン・コロンビアの連邦旗になりました。1830年、グラン・コロンビア連邦が解体したため、ベネズエラでは連邦になる前に使っていた旗を復活させ、そこからマイナーチェンジのような修正が数回加えられました。
2006年、チャベス前大統領は、それまで7つだった星を8つに増やしました。独立当初の7州の他に、19世紀からの領有係争地(領有権をめぐって対立や紛争が生じている地)であるガイアナ西半分のエキセボ地区を指します。
またこの時、馬の向きも変わりました。「振り向きながら右に走る馬」が「左に向かって前向きに走る馬」の姿に変更されたのです。これは「急に立ち止まらせて、無理矢理振り向かされている馬の姿はベネズエラにはふさわしくない」という理由からでした。
盾の中の、左上にある麦の束は肥沃な大地を、右上にある国旗とサーベルは自主独立を、前向きに走る馬は解き放たれた自由をあらわします。盾の上にある豊穣のツノは豊かさの象徴。リボンの左側には「1810年4月19日独立」、右側には「1859年2月20日連邦制」と記されています。
民間旗では一般的に国章がないものが使われます。
ベネズエラの国名について
1499年、スペインの探検家アロンソ・デ・オヘダとアメリゴ・ベスプッチが、マラカイボ湖畔に並ぶ先住民の水上村落をイタリアのベネツィアに見立て、「小さなベネツィア」と命名したことが由来。
ベネズエラの歴史
- 1498年 コロンブスが到達
- 1567年 サンティアゴ・デ・レオン・デ・カラカス(現在のカラカス)を建設
- 1777年 スペインのベネズエラ総督領が設置された
- 1811年 スペインからの独立を宣言し、共和国を立てるも崩壊
- 1819年 独立運動を指揮したシモン・ボリバルが、コロンビア、エクアドルとともにグラン・コロンビアをたてる
- 1830年 コロンビア、エクアドル、ベネズエラが分離独立
- 1998年 チャベス政権が誕生
- 1999年 国名をベネズエラ・ボリバル共和国にあらためる
- 2002年 クーデターが起こるも、チャベス2012年まで4選される
- 2013年 チャベス大統領が死去したのち、政治は不安定となる
※グラン・コロンビアの正式名称は「コロンビア共和国」でしたが、今のコロンビアとは違うので、区別するために後世になってから「グラン(大)」を冠して呼ぶようになりました。グラン・コロンビアや、大コロンビアと呼ばれています。
ベネズエラの国データ
正式名称 | ベネズエラ・ボリバル共和国 |
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英語表記 | Bolivarian Republic of Venezuela |
漢字表記 | 委内瑞拉(略記:委) |
首都 | カラカス |
略号 | VEN |
面積 | 91万2050㎢(日本の約2.4倍) |
人口 | 2753万人 |
通貨 | ボリバル |
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言語 | スペイン語、各民族語 |
民族 | 混血、白人、黒人、アフリカ系、その他 |
宗教 | キリスト教(カトリック) |
独立年 | 1811年(スペインから) |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 396人 |