チリ
国旗のデザインの由来と意味
青・白・赤の3色はもともとチリの先住民が使っていた伝統色で、青は空の清らかさを、白はアンデスの雪の荘厳さを、赤は独立戦争で流された血をあらわします。また白い五稜星は国家統一のシンボルであると同時に、進歩と名誉の道しるべといわれ、5つの光芒は独立当初の5州をあらわしています。
この国旗は、独立前の1817年、南米の独立運動を支援したサン・マルティンがサンティアゴをスペイン軍から解放した際に掲げられました。考案者については、米国兵オイギンスがアメリカの星条旗をモデルにしてデザインしたという説と、アンダルシア人の技術者アントニオ・アルコスが考案したという説とがあります。
チリの国名について
アンデスの頂は万年雪でおおわれ、先住民のインディオがそれを「chile(雪・寒い)」と呼んだのが国名になった。あるいは、「chile(チレ)」はアラウカン語の「世界の果て」だという説もある。
チリの歴史
チリは、南米大陸の西に長く連なる、世界でいちばん細長い国です。モアイ像で有名なイースター島はチリにあります。
16世紀にスペインの植民地になりましたが、18世紀末からラテンアメリカの独立機運が高まる中、南アメリカ諸国をスペインから独立させるために活躍した、アルゼンチンのサン・マルティン将軍の支援を得て、1818年に独立を果たしました。
南米独立の英雄サン・マルティンはその後ペルーの独立を支援し、ボリビアの独立戦争では、もうひとりの英雄シモン・ボリバルと歴史的な対面を果たしています。
- 15〜16世紀、北中部はインカ帝国が、マウレ川以南はマプチェ人が支配した
- 1533年 スペインのピサロがインカ帝国を征服
- 1541年 サンティアゴが建設されて植民地化が進んだ
- 1557年 ペルー副王領に編入される
- 1776年 リオ・デ・ラ・プラタ副王領として分離される
- 1810年 自治政府樹立
- 1818年 独立を宣言、南部パタゴニアのマプチェ人の領域はチリとアルゼンチンが分けた
- 1932年以降、民主的政権が続いた
- 1970年 社会主義政権が成立。しかし経済危機が表面化する
- 1973年 クーデターで崩壊。軍事政権は経済をたてなおしたが、人権侵害を批判され政権を放棄し、民政に移った
チリの国データ
正式名称 | チリ共和国 |
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英語表記 | Republic of Chile |
漢字表記 | 智利(略記:智) |
首都 | サンティアゴ |
略号 | CHL |
面積 | 75万6000㎢(日本の約2倍) |
人口 | 1873万人 |
通貨 | ペソ |
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言語 | スペイン語 |
民族 | スペイン系、その他の欧州系、先住民 |
宗教 | キリスト教(カトリック) |
独立年 | 1818年(スペインから) |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 1655人 |