モナコ
国旗のデザインの由来と意味
モナコ公国は、バチカンに続いて世界で2番目に小さい国です。また「公国」とは、公の称号を持つ貴族を君主とする国のこと。
赤・白の二色旗は、14世紀にはすでに使われていたといわれていて、13世紀にイタリアのジェノバからこの地に来て現王朝のもとを開き、以降700年以上も王位を継承してきたグリマルディ家の紋章の色に由来しています。紋章は実際には赤と白のひし形模様(チェック柄)で、18世紀後半まで国旗にも使用されました。
このひし形模様は、現在のモナコの国章でも見ることができます。
モナコの国旗🇲🇨は、正方形に近い縦横比(4:5)が特徴です。しかしこれを別にすると、インドネシアの国旗🇮🇩(2:3)と同じデザインになります。
以前モナコはインドネシアに対して、国旗のデザインの変更を求めて抗議したことがありました。インドネシア側は、赤と白は13世紀のマジャパヒト朝以来の伝統色で、モナコ以上に古い歴史があると拒否。結局そのままで今にいたっています。
モナコの国章
グリマルディ家の赤白のひし形紋章が描かれた、盾型の紋章。
盾の両側に、剣を振り上げる2人のフランシスコ会修道士。盾の背後に公爵冠を載せた赤い位階服。盾のまわりには、モナコの最高勲章である聖シャルル勲章。底部のリボンには、ラテン語で「神のご加護とともにあらん」と記されています。
モナコの国名について
ギリシャ支配時にヘラクレス神殿が建てられ、隠者が多く住んでいたため「ヘラクレス・モネコス・ポルトス(ヘラクレス隠者の港)」と呼んだのが、後に「モネコス(一人だけの住処)」に略されたことが由来。
モナコの歴史(略史)
モナコは、フランス南東部の地中海に面した小国です。13世紀以降、ジェノバ出身のグリマルディ家の支配が確立し、現在の王室のもとが築かれました。
1793年〜1814年まではフランスが占領しましたが、1815年、サルディーニャ王国の保護下で主権と独立を回復。そして1861年、領地の95%をフランスに売却し、フランスの保護下で独立しました。
- 古くはフェニキアの植民地として発展した。
- 13世紀末、イタリアの都市ジェノバの富豪グリマルディ家が支配した。
- 1793年、フランスに併合されたが、1815年、イタリアのサルディーニャ王国の保護のもと、公国となる。
- 1861年のイタリア王国の成立にともない、フランスの保護のもとで独立。
- 1911年、憲法を公布し、立憲君主国になる。
- 第二次世界大戦中はイタリアに、ついでドイツに占領された。
- 1993年、国連に加盟。軍事力は持たず、国の防衛はフランスが保障している。
モナコの国データ
正式名称 | モナコ公国 |
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英語表記 | Principality of Monaco |
漢字表記 | 摩納哥 |
首都 | モナコ |
略号 | MCO |
面積 | 2.02㎢(伊勢神宮の外宮と内宮を合わせた大きさとほぼ同じ) |
人口 | 3万8000人 |
通貨 | ユーロ |
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言語 | フランス語 |
民族 | フランス人、イタリア人、モナコ人、その他 |
宗教 | キリスト教(カトリック) |
独立年 | 1861年にフランスから独立 |
国旗の比率 | 4:5 |
在留邦人数 | 124人 |