ラトビア
国旗のデザインの由来と意味
あずき色は独立のために流された血を、白はバルト海と誠実さをあらわします。
13世紀の文献『リヴォニア年代記』にも紹介されていて、現在まで使われている旗の中では、世界最古のひとつだと伝えられている歴史ある旗。
伝説によると、この配色は、かつてドイツ騎士団が侵攻してきたときに戦った、ラトビア義勇軍指揮官の血染めの包帯に由来します。『リヴォニア年代記』は19世紀に入ってから発見され、1870年にラトビアの学生たちによって復活し、1919年から正式な国旗として使われるようになりました。ソ連による併合で一時は途絶えましたが、独立を宣言した1990年に再び国旗として復活しました。
独特なあずき色は「ラトビアン・レッド」とも呼ばれています。
ラトビアの国名について
先住民の、バルト系ラトビア人の名前に由来する説や、古ノルマン語の「低地」に由来する説、ドイツ語の「砂の国」に由来するという説などがある。
ラトビアの歴史
ラトビアは、北のエストニア、南のリトアニアとともにバルト3国と呼ばれています。
中世以来、デンマーク、リトアニア、ドイツ、ポーランド、スウェーデン、ロシアなどに支配され続けましたが、1920年に独立国となりました。しかし1940年、バルト3国はスターリン率いるソ連に編入され、ラトビアの国名は一旦消滅しかけます。これに対し、アメリカなど西側の国々はソ連のバルト支配を不当としました。
1991年になって、ソ連からの離脱運動が高まっていたタイミングで、モスクワでのクーデター未遂が起こります。その直後、ラトビアを含むバルト3国は独立を達成。9月には国連加盟を果たしました。
- 古くからバルト系の民族が住んでいた。
- 13世紀初め、ドイツ騎士団が植民してくる。
- リガなどバルト海沿岸の都市は、ハンザ同盟に加盟し発展した。
- 16世紀後半にリトアニア・ポーランド領になり、17世紀に一部がスウェーデン領となり、18世紀にはロシアの支配下に入る。
- 1918年、ロシア革命に伴い独立を宣言。1940年、ソ連軍に占領されソ連邦に加入する。
- 1991年、ソ連邦からの独立を宣言。国連に加盟する。
- 2004年、EU(ヨーロッパ連合)に加盟。人口の約27%を占めるロシア系住民との対立が課題となっている。
ラトビアの国データ
正式名称 | ラトビア共和国 |
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英語表記 | Republic of Latvia |
漢字表記 | 良斗美亜(略記:良) |
首都 | リガ |
略号 | LVA |
面積 | 6万5000㎢(日本の約6分の1) |
人口 | 193万人 |
通貨 | ユーロ |
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言語 | ラトビア語 |
民族 | ラトビア人、ロシア人、ベラルーシ人、ウクライナ人、ポーランド人、リトアニア人など |
宗教 | キリスト教(ルター派、カトリック、ロシア正教)など |
独立年 | 1991年にソ連邦から独立 |
国旗の比率 | 1:2 |
在留邦人数 | 59人 |