コソボ
国旗のデザインの意味と由来
コソボの国旗🇽🇰には、国土の地図のシルエットと、国内の6民族(アルバニア系、セルビア系、ボシュニャク系、トルコ系、ロマ系、マケドニア・ゴラニ系)の融和をあらわす星が描かれています。
EU(ヨーロッパ連合)の旗に似せたデザインで、青は欧州との協調をしめし、黄色は国土を、白は平和をあらわします。
通常ヨーロッパの国旗には星は見当たりませんが、ボスニア・ヘルツェゴビナ🇧🇦とコソボだけは、EU旗に影響を受けて星のシンボルを使ったデザインを採用しています。
コソボの国章
国旗と同じく、2008年から使用されている国章。黄色い縁取りのある青い盾型紋章で、中のデザインも国旗と同じです。
コソボの国名について
ヨーロッパやアフリカなどに生息する、黒い羽根に黄色いくちばしを持つ「クロウタドリ」というツグミ科の鳥の、ブルガリア語での呼び名「Kos(コス)」に由来している。
コソボの歴史(略史)
コソボはかつてセルビアの自治州でしたが、1989年、アルバニア系住民の権利拡大や分離を求める運動が高まり、1998年にはセルビア軍とアルバニア系武装組織の武力衝突が激しくなりコソボ紛争が勃発。1999年、NATO(北大西洋条約機構)軍が介入し、セルビア軍が退きます。2008年、コソボは独立を宣言し国旗を制定しました。
しかし、国際社会はこの新しいコソボ共和国をめぐり、承認する国と承認に否定的な国とに分かれています。セルビアはもちろん、ロシア、ジョージア、キプロス、スペイン、ルーマニアなど、国内に少数民族問題を抱える国はコソボの独立を承認していません。コソボの独立宣言は、図らずも、世界の民族問題の存在を改めて浮き彫りにする結果となりました。
(参考記事:コソボ独立宣言とその影響|JIIA -日本国際問題研究所-コラム/レポート)
- 12世紀、スラブ民族のセルビア人が王国を建設。1389年にオスマン帝国軍に敗れ、その支配下に入る。18世紀、イスラム教に改宗したアルバニア人が多数、移住する。
- 1913年、第一次バルカン戦争でセルビアがオスマン軍をやぶり、コソボを奪い返した。
- 1945年以降、コソボはセルビア共和国内の自治区となる。
- 1989年、アルバニア系住民の権利拡大や分離を求める運動が高まり、1998年にセルビア軍とアルバニア系武装組織の武力衝突が激しくなった(コソボ紛争)。
- 1999年、北大西洋条約機構(NATO)軍が介入し、セルビア軍は退く。2008年、コソボは独立を宣言するが、スペインやロシアなどは認めていない。
コソボの場所と国データ
正式名称 | コソボ共和国 |
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英語表記 | Republic of Kosovo |
漢字表記 | 科索伏 |
首都 | プリシュティナ |
略号 | KOS |
面積 | 1万908㎢(岐阜県とほぼ同じ) |
人口 | 180万5000人 |
通貨 | ユーロ |
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言語 | アルバニア語、セルビア語 |
民族 | アルバニア人、セルビア人、トルコ人等諸民族 |
宗教 | イスラム教(主にアルバニア人)、キリスト教(セルビア正教)など |
独立年 | 2008年にセルビアから独立 |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 7人 |