セネガル
国旗のデザインの由来と意味
緑は発展への希望、黄色は天然資源、赤は独立闘争と社会主義をあらわし、中央にある緑の星は希望と統一をあらわしています。
旧宗主国のフランスとの結びつきを強調するために、フランスのトリコロール(三色旗)のデザインを取り入れた汎アフリカ色の国旗ですが、セネガルの場合は、もともとはマリ連邦の国旗に由来しています。三色の配列が、マリの国旗🇲🇱と全く同じですね。
実はこの2つの国は、以前は同じひとつの国だったことがあるんです。
1960年6月、セネガルは隣国の仏領スーダン(現マリ共和国)とともに、「マリ連邦」としてフランスから独立しました。そして、汎アフリカ色の縦三色旗に、カナガという黒人像の人型を中央に置いた国旗を制定しました。
しかし、独立からわずか2ヶ月後、連邦の新制度について話し合っている最中、突然セネガルが独立を宣言したのです。
理由は、ゆるやかな連邦制を求めたセネガルに対して、仏領スーダン側が中央集権化を求め、経済的に優位だったセネガルが、人口の多い仏領スーダン側に実権を握られることを恐れたこと。また、フランスとの関係を継続したいセネガルと、絶縁を求めた仏領スーダンとの思惑の違いなどがあったからです。
両者の関係は関係の一途を辿り、ついに、親フランス色の強いサンゴール大統領と彼の率いる「セネガル進歩同盟(UPS)」(現在のセネガル社会党)はマリ連邦から分離し、単独でセネガル共和国を興しました。独立をきっかけに、セネガルは旧マリ連邦の国旗をベースに、「自分たちに合った自由な国づくりをしたい」をいう思いを込め、中央に緑の星を置いたというわけです。ちなみにこの緑の星は、UPSの党章が由来となっています。
セネガルは、世界遺産とカラフルなアフリカン・カルチャーで知られる国ですが、一方で、フランス語による教育や、自動車ラリーの「ダカール・ラリー(通称パリダカ)」の到着地であるなど、フランス同化政策の徹底した国でもあります。1926年には、後に『星の王子さま』の著者となるサン・テグジュペリが、フランス南部の都市トゥールーズとダカールと間を結ぶ航空機の飛行士となりました。
また、住民の9割以上がイスラム教徒という、サハラ砂漠以南のアフリカでは有数のイスラム教国家。一夫多妻が当たり前の国で、一世帯あたりの家族数がとても多く、大抵の夫は2〜3人の妻を持ち、20人以上の大家族がそこら中にいるのだとか。
セネガルの国名について
ベルベル語で「川」、ウォルフ語で「我らのカヌー」という意味を持つ、セネガル川の名前に由来する。
セネガルの国データ
正式名称 | セネガル共和国 |
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英語表記 | Republic of Senegal |
漢字表記 | 塞内牙 |
首都 | ダカール |
略号 | SEN |
面積 | 19万7161㎢(日本の約半分) |
人口 | 1585万人 |
通貨 | CAFフラン |
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言語 | フランス語、ウォロフ語など各民族語 |
民族 | ウォロフ族、プル族、セレール族など |
宗教 | イスラム教、キリスト教、伝統宗教 |
独立年 | 1960年にフランスから独立 |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 227人 |