ルワンダ
国旗のデザインの由来と意味
青は幸福と平和を、黄色は労働による経済成長を、緑は繁栄への希望を、金色の太陽は、統一・透明性・忍耐をしめし、国民を導く光をあらわしています。
2001年に制定された比較的新しい国旗で、工芸家のアルフォンセ・キリモベネキョの作品が新たに採用されました。
青・黄・緑の3色は、どこかアフリカらしからぬ珍しい配色ですよね。実はこの国旗、赤や黒を意図的に使わないようにしたデザインなんです。その理由は、根深い民族対立の歴史を払拭するためでした。
1923年にベルギーの統治領となったルワンダでは、少数派の牧畜民ツチ族を優遇して、多数派の農耕民フツ族をツチ族に支配させるという間接統治が行われていました。そのため、次第に両者の対立が激化。1961年に王政を廃止し、翌年には共和国として独立しましたが、1990年にはルワンダ紛争が、1994年にはルワンダ虐殺が起こります。
つまりルワンダは、ベルギー統治時代の体制が原因で、独立後に大規模かつ悲惨な内戦が再三勃発してしまい、大量殺戮と数百万規模の難民を生んできた国なのです。
もともと独立時に制定された国旗は、赤・黄・緑の汎アフリカ色からなるデザインで、中央には国名の頭文字である、Rの文字があしらわれていました。
赤は自由を求める戦いで流された血、黄色は平和、緑は希望と信頼をあらわしていました。
2001年に就任したツチ族のポール・カガメ大統領は、悲惨な過去と決別して国民の融和と国家の再建を進める目的から、新しい国旗を作ることにしました。それが現在の国旗🇷🇼です。
流血や死を思い起こさせる赤や黒を意図的に避けたデザインは、ルワンダのイメージを一新したといいます。
現在では、内戦による悲劇を二度と繰り返さないために部族という概念を捨てて復興に努め、「アフリカの奇跡」ともいわれる順調な発展が進んでいます。特に最近では、IT立国(ITのもとに国を発展・繁栄させること)を目指し、ICTの普及・整備に力を注いでいます。
ルワンダの国名について
バントゥー語で「土地」を意味する定冠詞の「r」と「人々」を意味する「wanda」で「Rwanda(人々の土地)」という意味の国名。
ルワンダの国データ
正式名称 | ルワンダ共和国 |
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英語表記 | Republic of Rwanda |
漢字表記 | 路安達 |
首都 | キガリ |
略号 | RWA |
面積 | 2万6300㎢(四国の約1.4倍) |
人口 | 1230万人 |
通貨 | ルワンダ・フラン |
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言語 | ルワンダ語、英語、フランス語、スワヒリ語 |
民族 | フツ族、ツチ族、トゥワ族 |
宗教 | キリスト教(カトリック、プロテスタント)、イスラム教 |
独立年 | 1962年にベルギーから独立 |
国旗の比率 | 2:3 |
在留邦人数 | 134人 |